平成28年4月29日(金)の昭和の日に、岩手県紫波町のオガールプラザにて平成28年4月14日に発生した熊本地震復興祈願チャリティーコンサートとして玉山竹乗師範が代表を務める盛岡竹友普門の会が主催する尺八・ピアノ和洋折衷演奏会が行われました。
オガールプラザとは、岩手県紫波町がPPP(公民連携)手法を利用して進めているオガールプロジェクトの中核となる施設です。現在もプロジェクトは進行中で、完成にはもう少しかかりそうです。10年以上放置され何もなかった土地が、オガールプロジェクトにより年間80万人以上の人が訪れるようになり、全国的にも注目されているPPPプロジェクトです。最近では、注目の地方再生プロジェクトということで、県外から多くの視察の方も多く訪れているほどです。
今回、コンサートが開催されたオガールプラザ内には、図書館、カフェ、産直、スタジオなどの施設が併設されております。写真でも伝わると思いますが、とても気持ちのよい空間を生み出していて、多くの人が訪れる理由もわかります。現在は、オガールセンターという施設を建設中です。オガールセンターには、クリニック、飲食店、スポーツジムなどが入りますますオガールの魅力が増すことになりそうです。
こちらがオガールプラザの交流館という吹き抜けとなったホールです。普段は、テーブルが並べられており自由に利用できるスペースとなっています。こちらでは、コンサートはもちろん、フリーマーケットなど様々なイベントが開催されています。毎週様々なイベントを開催しているようですので、オガールのホームページをチェックしてみてください。
さて、本題のコンサートの話です。演奏する演目のパンフレットを用意しました。コンサートを開催する時は、毎回パンフレットなどを用意して、演目する曲の詳しい説明などをしています。特に尺八の本曲と呼ばれる曲は、古い歴史があるので、その歴史も知ってもらった上で一緒に曲を聴いてもらいたいという思いもあります。
定刻となり玉山竹乗師範の登場です。今回は尺八の長い歴史と非常に関係が深い虚無僧の衣装で登場しました。
玉山竹乗師範の虚無僧の衣装での独奏です。とても昔の話ですが、多くの虚無僧が尺八を吹き歩いていた時代がありました。もちろん、非常に古い時代の話なので、このようなことがあったとは日本人でも知らない方も多く驚く方も多いはずです。もちろん、この演出は日本の伝統文化を知る機会として海外の方にとても人気の高い演出です。日本への海外旅行者がどんどん増えている時代ですので、日本の尺八文化を世界に伝えれるようになっていけたら良いとも思っています。
次に、盛岡竹友普門の会のメンバーでの合奏が始まりました。竹乗尺八教室の方で、尺八を吹けるようになればこのようなコンサートに出演することも可能です。
そして、今回のメインイベントである和洋折衷のピアノと尺八の合奏です。なんと、今回はピアノの演奏にスウェーデン在住のピニアスト村上由祐(むらかみ ゆうすけ)さんがいらっしゃって下さいました。なんと、村上由祐さんは玉山竹乗師範の甥っ子さんです。お忙しい中、遥々スウェーデンから来て下さいました。尺八の演奏にピアノが入るとガラッと雰囲気が変わり、会場が一気に華やかな雰囲気に変わりました。村上由祐さんのピアノはすばらしく、ピアノの音を聴いて立ち止まって聴いている方もいらっしゃいました。
なかなか、こんな間近でピニアストの演奏を見ることはできません。すばらしい手の動きで見惚れてしまいます。演者と観客が近くて迫力がある、これがオガール交流館の良いところでもあります。
玉山竹乗師範とピアニスト村上由祐さんの合奏。ピアノと尺八は意外ですが非常に相性の良い組み合わせです。なかなか聴くことができない和洋折衷合奏に会場は聴き入っていました。ピアノと尺八が相性が良いのはこの会場にいた方はご納得いただけたかと思いますが、実は尺八はどんな楽器とも相性は良い楽器です。もし、尺八とのコラボをしてみたいという方はご一報ください。
最後には、ピアニスト村上由祐さんの質問コーナーなどもあり、ピアニストの即興での演奏や、なかなか聞くことができないスウェーデンの話で会場が盛り上がりました。村上由祐さん、今回は素晴らしい演奏、本当にありがとうございました。
そして、今回のメインテーマでもあった熊本地震早期復興祈願をしてコンサート会場には募金箱を設置させていただきました。今回の募金箱で集まった義援金は責任をもって熊本地震の関係団体へ寄付させていただきました。
熊本地震で被災され亡くなられた方々のご冥福と、被害に遭われた方々のいち早い復興を心からお祈り致します。