平成31年の新年も明けて、年末年始の慌ただしさも落ち着き始めた2019年の1月20日、毎年恒例の琴古流尺八の吹き初め会を行いました。今回はその吹き初め会の様子についてブログにしましたのでぜひお読みいただければ幸いです。
今回で39回目の吹き初め会
なんと盛岡竹友普門の会の吹き初め会は今回で39回目となりました。少し気が早いですが来年は節目の40年となりますのでより一層気が引き締まります。
ここ数年は盛岡市の中央公民館で行っていた吹き初め会ですが、今回は盛岡の総鎮守でもある盛岡八幡宮で行いました。普段は結婚式などを行っている崇敬殿が会場でした。
琴古流尺八 宗家 竹友社の川瀨庸輔先生も演奏
毎年のことですが、吹き初め会では琴古流尺八 宗家竹友社から川瀨庸輔先生が東京からわざわざ足を運んでいただいております。
告知なども大大的にしていないのでほとんど知られていないのですが、盛岡竹友普門の会の「吹き初め会」は、入場料無料で見ることができます。なんと言っても、琴古流尺八宗家の竹友社の川瀨庸輔先生の演奏は、普段であればチケットを買わないと見れないプロの演奏ですので、無料で見れる機会はそうそうないと思います。
このブログで初めて知ったという方は、ぜひ来年の吹き初め会にいらしてください。開催日などはあらかじめこのブログで告知いたしますのでチェックしてください。
尺八演奏は初級者から上級者まで
吹き初め会での尺八演奏は盛岡竹友普門の会のメンバーが行います。初心者の方から上級者の方までいる演奏会ですので 、色々な意味で尺八を始めたいという方は参考になる点なども多いと思います。
それから、毎年のことですが琴との合奏を行っておりますので、ちょっとした新年気分も味わえてしまいます。それから、三線やピアノやバイオリンの先生も合奏してくださり非常に豪華な合奏となります。
演奏曲プログラム
- 新高砂(歌詞は謡曲「高砂」から引用しており、祝いの曲である。明治時代の新しい気風に伴い、新しい音階や奏法を取り入れられたもの)
- 雲井獅子(九州博多の虚無僧寺 一朝軒に300年以上前から伝承された曲で、江戸時代 噴普化宗の虚無僧が道中行脚のときに、よく吹かれた琴古流尺八の曲。美しく華やかな旋律で、曲の始まりは高音でゆっくりと聞き手を引き込み、その後、獅子らしいテンポとメロディーで構成されている)
- 若人よ進め(佐藤晴美作曲。帝国大学の卒業式で歌われた行進曲で、第1章「希望」、第2章「感謝」、第3章「前進」の3部構成となっている)
- 竹田子守唄(京都地方のわらべ歌をフォークグループ 赤い鳥がカバーして世に広く知られるようjになった曲)
- みだれ(箏曲、段物。正式名称は乱輪舌という。木の枝から落ちる雪の様子や、曲のテンポが激しく、段の終わりが乱れるからとも言われ、それだけ緊張感のある聴きごたえのある曲)
- ふるさとは今も変わらず(2011年東日本大震災から復興を願い、震災で傷ついた故郷を励ましたいという思いで、大船渡出身の新沼謙治が作詞作曲した歌)
- 楫枕(地歌箏曲、小唄もの。内容は遊郭の中の男女のやりとりを、冷ややかに観ている女性視点の歌。季節は田に水を張り始める初夏のころ)
- 月の砂漠(歌詞は日本画家、詩人である加藤まさおの作品。佐々木つぐるによって曲を付けられ童謡として有名になった)
- 笹の露(地歌箏曲、京風手事物。古今東西の故事・伝承から引用し、酒の徳を称えた曲。まるで酔い人と赤ら顔と千鳥足が見えてくるような曲。別名「酒」ともいう)
- 六段の調
川瀨庸輔先生と玉山竹乗先生の演奏
最初にも申し上げましたが、普段はなかなか見ることができない川瀨庸輔先生の素晴らしい演奏を、玉山竹乗先生との共演で「笹の露(プログラム9番目)」という曲の尺八演奏をどうぞご覧ください。
終わりに
盛岡竹友普門の会は来年で40回目となり節目の年ともなりますので、今後はさらに多くの人に尺八という素晴らしい伝統文化を伝えれるように活動していく次第です。
これから盛岡竹友普門の会が50年、60年、70年と続けていくにはもっと若い人に尺八を初めてもらいたいところですので、「前から尺八が気になっていた」「尺八を前にやっていたけどもう一度やりたい」という方はぜひお気軽にお問い合わせください。
YouTubeでは尺八動画講座もやっていますので、ご覧いただけると幸いです。